不動産を始める前、私は株式投資で資産を作った。
スタイルはシンプルだった
誰もが知っている有名企業の株を買い、上がるのを待つ。デイトレードや信用取引はやらない。ニュースに振り回されず、長期で保有する。
これだけだ。
複雑な分析も、難しい指標も使わなかった。「この会社はこれからも存在し続けるだろう」と思える企業の株を、下がったタイミングで少しずつ買い増していくスタイルだ。
勝てるようになるまでに失敗したこと
最初からうまくいったわけではない。始めた頃は短期の値動きに反応して売買を繰り返し、手数料と税金で利益が削られていった。「上がりそう」という感覚だけで買って、下がったら狼狽売りする——典型的な失敗パターンを一通りやった。
転機になったのは「自分が理解できないものには投資しない」というルールを決めたことだ。事業内容がよくわからない会社、複雑な金融商品、話題になっているだけで実態が見えないもの——これらには手を出さないと決めた。
長期保有に切り替えてから変わった
毎日値動きを見るのをやめた。週に一度、保有銘柄の状況を確認する程度にした。すると不思議なことに、精神的に落ち着いてきた。落ち着いて判断できるようになると、余計な売買が減り、結果的にパフォーマンスが上がった。
株式投資で学んだ最大の教訓は「自分が理解できないものに投資しない」ということだ。シンプルな戦略でも、続けることで結果は出る。
株で作った資産を不動産に移した理由
ある程度の成果が出た時期、増えた資産がまた相場に飲み込まれていく感覚が怖くなってきた。株は毎日値動きがある。せっかく増やした資産が、また減るリスクと常に隣り合わせだ。
「この資産を、もっと安定した形に変えられないか」——それが不動産投資を始めるきっかけになった。
株と不動産、どちらが優れているかではない。自分の状況とタイミングで使い分けることが大事だと思っている。株で資産を作り、不動産でそれを別の形に変える。この流れが、自分には合っていた。