不動産の水道トラブルを調べていたら、ふと気になって調べてしまった。学校のプールで水を出しっぱなしにしてしまった事件、結局どうなったのか。
実はこの手の事件、全国で毎年のように起きている。
川崎市の事件——損害190万円、教員に95万円請求
最も有名なのが2023年5月の川崎市の事件だ。男性教員がプール開きのために給水装置を作動させたが、ろ過装置のブレーカーを落としてしまったため、停止スイッチが機能しない状態に。数日間にわたって水が流れ続けた。
流出した水はプール約6杯分、損害額は水道代など約190万円にのぼった。川崎市はその半額にあたる約95万円を校長と教員に賠償請求した。
これが大きな話題になり「先生個人に払わせるのはかわいそう」という批判が殺到。一方で市長は「過失の責任は取らないといけない」と主張し、さらに批判を浴びる事態となった。
その後も続く全国の事例
この種の事件は川崎市だけではない。
- 千葉市:水道料金約438万円の損害。校長・教頭・教諭の3人が全額弁済
- 江戸川区:2024年6月だけで2校が水を出しっぱなし。2校合わせて約51万円の損害
- 横須賀市:「コロナ対策で水を循環させる必要がある」という勘違いで、プール10杯分・約348万円分が無駄に。損失の半額を関係者が弁償
- 川崎市(2025年):今度は教頭が62万リットルを出しっぱなし。約50万円の損害だが、今回は賠償請求なし
法律的にはどうなのか
法律の観点から見ると、水道の給水契約を結んでいるのは学校側(自治体)なので、水道代を一次的に負担するのは自治体だ。ただし教員のミスによる損害を個人に請求できるかどうかは、最高裁の判例でも「諸事情を考慮して相当と認められる限度で個人の責任を限定する」という立場が取られている。つまり全額請求は難しく、半額程度が相場になっているのはこの判例の影響だといえる。
なぜ毎年同じ事件が繰り返されるのか
教員の多忙さ、プール管理体制の問題、設備の老朽化——複合的な要因が重なっている。センサーで水位を検知して自動停止する設備があれば防げる話なのに、そこに予算が回らない現実がある。
個人の過失を責めるより、ミスが起きにくい仕組みを作ることの方が本質的な解決策だと思う。不動産管理でも同じことが言える。ヒューマンエラーを前提にした仕組み作りが重要だ。
不動産投資との共通点
今回の自分の物件の水道トラブルもそうだが、水は気づかないうちに大量に流れ続ける。定期的なチェックと、異常を早期に発見できる仕組みが大切だという点では、学校も不動産も変わらない。