投資用物件を5棟持ちながら、自分は賃貸に住んでいた。
不動産投資を始めてから数年間、自分自身は賃貸暮らしだった。「投資用物件は持っているのに自宅は賃貸」というのは、周りから見ると不思議に映るかもしれない。でも当時はそれが合理的な選択だと思っていた。
令和7年(2025年)、初めて自宅を購入した。
なぜ賃貸を続けていたのか
投資を始めた頃は、自宅購入よりも投資用物件の取得を優先していた。理由はシンプルで、手元の資金と借入枠を投資に使いたかったからだ。住宅ローンを先に組むと投資用の融資枠が圧迫される可能性がある。投資を優先したい時期は、自宅購入を後回しにするのは合理的な判断だった。
購入を決めた理由①——賃貸より購入の方がお得と判断した
賃貸は毎月家賃を払い続けても、何も手元に残らない。一方で購入すれば、ローンを返済するたびに資産が積み上がっていく。不動産投資で学んだ「ローンは資産形成の手段」という感覚が、自宅購入にも自然と応用できた。
今の市況・金利水準・自分の年収を総合的に判断して、このタイミングで買う方が有利だと結論づけた。
購入を決めた理由②——居住費を安定させたかった
賃貸に住んでいると、家賃という変動コストが毎月かかり続ける。住宅ローンに切り替えることで、毎月の居住費が固定される。給与・不動産・副業と複数の収入柱を持つ自分にとって、居住費を安定させることは重要なリスクマネジメントでもあった。
小ネタ——転職履歴と決算書が仇になった話
自分の経験から、笑えない小ネタをひとつ。
まず転職を繰り返していたため、住宅ローンが満額降りなかった。勤続年数が短いと審査が厳しくなる。転職回数が多い自分にとって、これは想定内ではあったが、やはり影響は出た。
さらに痛かったのが、不動産所得の決算報告書を提出したにもかかわらず、事業として評価されなかったことだ。「不動産を5棟持っていて家賃収入もある」という実績を示したつもりが、銀行側の評価は「単に不動産ローンの借入をしている人」だった。
結果として家族とのペアローンで対応することになった。決算書を出したのに事業として見なされないと言われたとき——正直、隣にいた家族の顔が見れなかった(笑)。
この経験からわかったのは、銀行によって不動産投資の評価基準がまったく違うということだ。複数の金融機関に相談して、自分の状況を正確に評価してくれるところを探すことが重要だ。
ただし、日頃からの準備が活きた
ひとつ救いがあった。不動産投資を始めてから毎年確定申告をし、決算書を銀行に提出し続けていた。おかげで書類の準備や銀行とのやりとりの流れは把握していた。住宅ローンの申し込みも、手続き面では特に戸惑うことなくスムーズに進んだ。
不動産投資で鍛えられた財務感覚が、自宅購入の場面でも活きた形だ。
投資用ローンとの両立——現時点ではわからない部分もある
自宅購入で住宅ローンを組んだことで、投資用融資への影響が気になるところだ。正直に言うと、現時点ではその影響がどの程度出るかはまだわからない。今後新たに投資用物件を取得しようとしたときに、初めてわかることだと思っている。
今の自分のスタンスは「新規投資より資産のメンテナンス」に切り替えているため、当面は大きな影響は出ないと見ている。その経験もこのブログで正直に報告していく。
投資家が自宅を買うときに考えること
不動産投資をしている人が自宅を買う場合、一般の人と少し違う視点が加わる。
まず順番の問題だ。一般的には投資用融資を先に使った方が有利と言われている。住宅ローンの枠を先に使ってしまうと、投資用融資の条件が厳しくなることがある。
次に総借入残高の管理だ。自宅ローンと投資用ローンを合算した総借入残高が、年収に対してどのくらいの水準かを把握しておくことが重要だ。
最後に感情と論理のバランスだ。自宅は「住みたい場所に住む」という感情的な要素も大きい。でも資産としての価値、将来の売却・賃貸転用の可能性も頭の片隅に置いておくと、より良い判断ができる。
まとめ——投資も自宅も、タイミングと順番が大事
私の場合は投資を先行させ、一定の資産が積み上がったタイミングで自宅を購入した。転職の多さで満額融資が降りなかったり、事業として評価されなかったりと苦労もあった。でも日頃から決算書を準備し続けていたことが、最終的には助けになった。
準備は裏切らない。不動産投資で積み上げてきた経験が、思わぬところで活きることもある。